シンプルなリフォーム設計の要はドア（建具）をなるべく使わないこと　

築40年以上の築古マンションを
スケルトンリノベする上で
こだわったポイントがいくつかあります。


その一つが
”ドア（建具）をなるべく使わない”　
こと






ただでさえ狭い日本の住宅事情。
お部屋を細かく仕切ると
ただただお部屋も狭くなってしまう。

だったらなるべく
部屋を仕切らず
広々ワンルームに使えば良い！

そんなコンセプトで
デザインした我が家。




部屋を仕切らないから
ドアを設けた箇所も
めちゃめちゃ少ないです。

結論から言うと
ドアを設けた箇所は
たったの4箇所。


それは

１，主寝室入り口
２，洗面所（浴室＆トイレ）入り口
３，LDKと洋室の間仕切り
４，洗面内の収納


以上の4箇所。
それ以外の場所には
一切扉を設けていません。

具体的には以下のとおりです。

○ドアをつけるのを辞めた箇所１　
玄関ホール（廊下）

玄関ホールとLDK入り口には
一般的に仕切りを設けてドアを取付ますが
我が家は辞めました。

玄関正面に見える
天然石タイル裏には
キッチンがあります。

その手前には
白い壁がありますね。
この壁は構造壁で
コンクリート製の壁なので
解体することが出来ません。

構造壁を残したまま
ドアは設けず開口にしました。




玄関収納奥の右側の開口先には
リビングがありますが
こちらにもドアを
設けませんでした。

ドアがないことで
LDKからの光が
玄関ホールにも
しっかり届き、
玄関が明るくなりまし
リノベコストの削減にも
貢献します。

○ドアをつけるのを辞めた箇所２　トイレ

我が家のトイレは
洗面所の中にあります。

洗面所には
鍵付きの扉を設けましたが
トイレにはドアを設けていません。

海外ではよくある
水回りのデザインですが、
日本ではあまりみかけません。

住み慣れてしまうと
トイレと洗面が一緒でも
全く気にならなくなるのは
不思議なものですね。

○ドアをつけるのを辞めた箇所３　収納

建具ドアの中で
一番使いたくないのが
クローゼット用のパタパタ扉。

”ここに収納ありますよ〜”
”ここがクローゼットですよ〜”

という主張が半端ない！

出来る限り主張（ノイズ）を
無くせないか？

いろいろ考えて
導き出した結論がこちら。

カーテンで間仕切られた部分が
収納の入り口です。

別の角度から見るとこんな感じ。
ダイニングコーナーの窓横に
カーテンで仕切った
入口があります。

ここに奥行きが狭目の
ウォークインクローゼットを
作りました。

そして扉は付けずに
洋室と同じカーテンで
目隠しをしています。

鏡がかかっている壁の裏が
ウォークインクローゼットです。

普通のクローゼットを
計画すれば、
奥行き50cmか60cmで済むので
お部屋は広くなりますが、

あのクローゼットドアだけは
付けたく無かったので、
部屋が少し小さくなる
ことは承知の上で、

あえて収納の奥行きを
90cm程度取って、
少し狭めのWICにしました。

クローゼットのドアが無いので
壁がスッキリして
結果的には大満足です。




カーテンを開けると
中への入り口はこんな感じです。

この部屋は南側なので
敢えて家族の洋服類を
主寝室ではなく
ダイニング側の収納に入れています。




というのも、
主寝室がある北側の収納も
同じスタイルで収納計画をしましたが、

気温も低く、
日光も入りづらいため
こっちだと洋服が
カラッとしないんですよね、、、



だからこちらの収納には
仕事のサンプル類や資料
食品のストック、
冬服などなどetc…

北側にストックしても
問題ないものを
まとめて収納しています。

ということで我が家の場合は
4箇所にしか扉を設けていません。

１，主寝室入り口
２，洗面入り口

３，LDKと洋室の間仕切り引き込み扉

４，浴室横にあるガス給湯器室（納戸）

たったこれだけです。







とにかく静けさのある
内装にして、
借景の緑や壁にかけた
アート類を主役にしたかったので
ドアの数は極限まで減らしました。



我が家のさりげない
こだわりの一つが
ドアを出来る限り
少なくすることですが、

想像以上に
スッキリとした空間に
仕上げることが出来ます。

ドアが少ないミニマルなデザイン
私の一番のお気に入りです。